動画編集をやってみたいけど、「何から始めたらいかわからない。」「まずは無料ソフトで始めたいけど、どれが自分に合っているのかわからない。」と悩んでいませんか？
この記事では、動画編集の基礎から、必要なもの、初心者におすすめの編集ソフト、そして気を付けるべきポイントまでを網羅的に解説します。
この記事をきっかけに、動画編集の世界に一歩踏み出しましょう！
動画編集とは？
例えば、撮影した映像がそのままでは単なる断片的なシーンの集合体だったとしても、編集を加えることで一貫したストーリーや流れを生み出すことができます。
動画編集の役割
- 伝えたいメッセージを強調する。
- 情報を整理して見やすく、わかりやすくする。
また、動画編集は目的によってそのスタイルが異なります。
例えば
- YouTube動画：視聴者を引きつけるテンポの良い編集。
- ビジネス映像：企業のイメージや製品の魅力を伝えるためのプロフェッショナルな編集。
- 個人の記録や趣味動画：思い出を綺麗に残し、家族や友人と楽しむための編集。
どのような目的であっても、動画編集の本質は「素材を整理し、見る人に価値や情報を伝える」ことにあります。
難しそうに聞こえますが、実はこれは誰でも日常生活で行っていることなのです。人から聞いた話や、面白かった本や映画の内容などを誰かに伝える時、そのままではなく、かいつまんで話しをしますよね。動画編集では、それを動画や写真などの素材を使って行います。
初心者でも基本を学べば、ちゃんと動画編集のスキルを生かして自己表現や発信ができるようになります！
動画編集の基本
動画編集を始める前に、いくつか知っておきたい基本的なことがあります。これを理解しておくことで、効率的に編集スキルを習得しやすくなります。
動画編集の目的を意識する
動画編集は「伝えたいメッセージを視覚的にわかりやすく届ける」ために行います。そのため、動画の目的を明確にすることが重要です。
たとえば
- YouTubeやSNSの動画なら、視聴者を引きつけて視聴回数を増やす。
- ビジネス用途なら、商品やサービスの情報を視聴者にわかりやすく整理して伝える。
- 家族や友人向けの思い出ビデオなら、数年後に見てもその当時の記憶がよみがえり、懐かしめるようなものにする。
編集作業を始める前に、「何のための動画なのか」をしっかり考えましょう。
見る人の目線を忘れない
編集中は、つい自分の好みに偏りがちですが、実際に動画を見る人のことを意識して作業を進めることが大切です。
たとえば
- 動画が長すぎないか。
- シーンの切り替えタイミングは適切か。
- 情報が整理され、わかりやすいか。
- 視聴者が飽きずに最後まで見られるか。
- テロップは見やすいか。
- BGMの音量は適正か。
などなど...
これらを常に意識することで、見やすく魅力的な動画が作れるようになります。
シンプルさを大切にする
初心者のうちは、凝った編集を目指しすぎないことがポイントです。派手なエフェクト、テロップ、効果音は逆に見づらくなる原因にもなります。まずは以下のようなシンプルな編集から始めましょう。
シンプルな編集
- 必要な情報を簡潔にまとめる。
- トランジションやエフェクトはシンプルなものを選び、多用しすぎないよう注意する。
- 音量や効果音のバランスを整える。
動画編集の基本的な流れ
ここでは、動画編集の基本ステップを紹介します。流れを理解し、一通り経験してみると動画編集の理解が深まります。
基本ステップ
- 素材の取り込み
- 編集ソフトに動画や音楽をインポートします。
- フォルダ分けをして素材を整理しておくと作業がスムーズです。
- カット編集
- 映像の不要部分を削除したり、並び替えたりして全体の流れを整えます。
- トランジションやエフェクトの追加
- シームレスな映像の切り替えや、特殊効果を追加して視聴者を飽きさせないように映像を強化します。ただし、使用は最小限にとどめましょう。
- BGMや効果音の挿入
- 音楽を追加して映像に雰囲気をプラス。音量調整も重要です。
- テロップやタイトルの作成
- 映像に文字情報を加え、視覚的に分かりやすくします。
- 書き出し
- 完成した動画は、目的に合う形式(MP4など)、解像度(1080pや4Kなど)で書き出します。
動画編集は「練習」が大事
動画編集は実際に手を動かしてこそ上達するスキルです。初めてのうちは短い動画で練習し、小さな成功体験を積むことが重要です。失敗を恐れずに、少しずつ経験を積んでいきましょう。
自分をクライアントにして練習してみる
上達のための面白い練習方法として私がお勧めするのは、「自分がクライアントになり、自分に動画編集を依頼する」という方法です。以下の手順で練習を進めてみましょう。
練習方法
- 依頼内容を考える
「どういう目的で、どんな動画が欲しいのか」を具体的に要件としてまとめます。
例）YouTubeチャンネルの登録者を増やすための自己紹介動画、新商品を紹介するためのプロモーション動画など。 - 必要な知識とスキルを洗い出す
要件を満たすためにどんな編集技術や素材が必要かを考えます。
今の自分に足りないスキルが判明したら、YouTubeや公式チュートリアルで調べて覚えます。これがスキルアップにつながります。 - 実際に動画を制作する
自分が考えた要件に基づいて動画を作ります。
作りながらわからなことがあったら、また調べて学びます。 - 出来栄えチェック
完成後に「依頼内容を満たしているか」を自己評価します。
この練習を通じて、自分に足りない知識やスキルが具体的に見えてきます。ただ好きなように練習するだけでは、自分にできる範囲のことしかやりません。それでは上達しませんし、新しい発見がないのでモチベーションも続きません。今できることよりもちょっと難しいことに挑戦する、を繰り返すと楽しみながらどんどんスキルが向上していきます。
動画編集を始めるために必要なもの
動画編集を始めるには、最低限以下の三つのものが費用です。
- パソコン
- 動画編集ソフト
- 素材
それぞれ詳しく解説します。これを参考に、無理なく準備を進めていきましょう！
パソコン
動画編集では、ある程度の性能を持つパソコンが必要です。以下が最低限の推奨スペックの目安です。
最低限の推奨スペック
- ディスプレイ：15.6インチ以上、フルHD（1920x1080）以上の解像度
- CPU：Intel Core i7またはAMD Ryzen 7以上
- メモリ：16GB以上推奨
- GPU：NVIDIA GeForce RTX 3050以上またはAMD Radeon RX 6600以上
- ストレージ：SSD 512GB以上(500GB以上の空き容量が望ましい)
デスクトップとノートPC、どちらを選ぶべきか
初心者のうちはノートPCでも充分！
ノートPCは、軽量で持ち運びができるため、動画編集をこれから始める方にとってはおすすめです。最近のものは性能も向上しており、そこまで高価でなくても、初心者レベルの編集や簡単なYouTube用の動画制作であれば十分対応可能です。
特に、スペースが限られている環境や、カフェや出先で作業をしたい場合にはノートPCが非常に便利です。
もちろん高度な編集に耐える高性能なノートPCもあります。
本格的に動画編集を行うならデスクトップがベスト！
一方で、予算に余裕があり、今後本格的に動画編集を行っていく予定がある方には、デスクトップPCをおすすめします。
理由
- 性能の高さ：高性能なパーツを搭載できるため、4K動画や複雑なエフェクトの編集もスムーズに行えます。
- 拡張性：将来的に必要に応じてパーツを交換・アップグレードできるので、長期間使用可能です。
- コストパフォーマンス：同じ性能で比較すると、ノートPCよりデスクトップの方が割安な場合が多いです。
ただし、デスクトップPCには持ち運びができないという難点があります。そのため、自宅やオフィスなど、作業スペースがしっかり確保できる環境で使うのが前提です。
初心者のうちはノートPCで気軽に始め、本格的な動画編集を視野に入れた段階でデスクトップに移行するという選択肢もあります。自分の目的や予算に合わせて、最適な選択をしましょう。
動画編集ソフト
動画編集に欠かせないのが、編集ソフトです。以下のような無料・有料ソフトの選択肢があります。
無料ソフト
DaVinci Resolve
プロも使用する強力な編集ソフト。特にカラーグレーディング（映像の色調補正）に優れており、映画製作レベルの仕上がりが可能です。初心者には少し敷居が高い印象がありますが、無料版でも基本的な編集機能がすべて利用できます。
iMovie
Mac専用の編集ソフトで、直感的な操作が可能です。テンプレートやエフェクトが豊富で、初心者が気軽に使える点が魅力です。YouTubeやSNS用の簡単な動画編集にぴったりです。
有料ソフト
Final Cut Pro
Mac専用で、映画製作やプロジェクト制作に使用される本格的なソフトです。操作性が優れており、タイムライン編集もスムーズ。Macユーザーで予算がある方には特におすすめです。
Adobe Premiere Pro
初心者からプロまで幅広く利用される編集ソフトです。直感的なUIで操作しやすく、基本的な編集から高度な編集まで対応可能です。他のAdobe製品（After EffectsやPhotoshopなど）との連携がスムーズで、作業の効率化にも役立ちます。また、学習リソースが豊富で、初心者でも安心して学べる環境が整っています。
初心者の方は、無料ソフトで基本操作を学びながら、自分のスキルやニーズに合わせて有料ソフトを検討すると良いでしょう。もしくは、有料ソフトにはたいてい無料体験版が用意されていますので、いろいろ使ってみて自分に合うソフトを探すのもいいと思います。ただ、正直、プロとして日常的に高度な編集をするのでなければ、どのソフトを選んでも大差はありません。
素材
動画編集に必要な素材には、映像、画像、音楽などがあります。ご自身で用意できない場合は以下のような素材サイトから入手しましょう。
- 無料素材サイト：PixabayやPexelsなどで、簡単に無料で利用可能な素材が手に入ります。
- Adobe Stock：高品質で商用利用可能な素材が揃っており、Premiere Proとの連携も抜群です。プロジェクトに本格的なクオリティを追加したい方におすすめです！
著作権に注意
素材を使用する際は、商用利用が可能かどうか、クレジット表記が必要かどうかを確認しましょう。違反すると法的トラブルにつながる可能性があります。
動画編集スキルを身に付けるとどう役立つか
動画編集スキルは、日常生活や仕事において、さまざまな場面で活用できる非常に価値の高いスキルです。以下に、具体的な活用例とその魅力を解説します。
SNSやYouTubeでの情報発信ができる
動画編集を学ぶと、自分のアイデアやメッセージを魅力的な映像として形にすることができます。YouTubeやTikTok、Instagramなどのプラットフォームで、自分らしい動画コンテンツを発信できるようになるため、趣味としても楽しめます。
さらに、視聴者の共感を得られるコンテンツを作れれば、フォロワーが増えたり、広告収益を得る可能性も広がります。
趣味や副業、さらには本業として活用できる
動画編集は、趣味としての自己表現にとどまらず、副業や仕事としても活用できます。
例えば、副業としてYouTube動画の編集を請け負うことで収益を得る人も増えています。特にPremiere Proなどのプロ仕様のソフトを扱えるスキルがあると、クライアントワークに対応しやすく、単価の高い案件を受注するチャンスが広がります。
また、企業内でのプレゼン用映像や製品プロモーション動画の制作にも貢献できるため、職場での評価が上がる、かもしれません。
就職やキャリアアップの強みになる
映像コンテンツの需要が増える中で、動画編集スキルは多くの職種で求められるようになっています。マーケティング、広告、教育分野など、さまざまな業界でこのスキルが役立ちます。
自分が制作した作品をポートフォリオとしてまとめれば、転職や就職活動でも有利に働きます。映像スキルを活かせる仕事の幅が広がり、興味のある業界で活躍できるチャンスが増えるでしょう。
初心者が気を付けるべきポイント
動画編集を始めたばかりの初心者が陥りがちなミスや、注意すべきポイントをまとめました。これらを意識するだけで、編集作業がスムーズになり、仕上がりのクオリティも向上します。
保存をこまめにする
動画編集ソフトはパソコンに高い負荷がかかるため、突然クラッシュして作業内容が保存できずにソフトが終了してしまうこともあります。作業のたびに保存を心がけ、オートセーブ機能があれば必ず有効にしておきましょう。また、外部ストレージやクラウドにバックアップを取ると、さらに安心です。
著作権のルールを守る
動画に使用する素材（音楽、画像、映像など）は、必ず著作権を確認しましょう。商用利用が可能かどうかや、クレジット表記の有無もチェックが必要です。無料素材サイトを利用する場合でも、利用規約を確認し、ルールを守ることが大切です。
最初から完璧を目指さない
初心者のうちは、つい完成度を追い求めがちですが、最初から完璧を目指す必要はありません。まずは短い動画やシンプルな編集から始めて、自分のペースでスキルを磨いていきましょう。経験を積むうちに、自然と編集のコツが身についていきます。
ファイルの整理を徹底する
動画編集では複数の素材を扱うため、ファイルの整理が重要です。編集ソフトのプロジェクト内で素材を分類したり、フォルダを用途別（映像、音楽、画像など）に分けておくと作業効率がアップします。
動画の尺を意識する
動画が長すぎると、視聴者が途中で離脱する原因になります。
- SNS動画：30秒～1分程度
- YouTube動画：10～15分程度
このように、視聴者の目的やプラットフォームに合った適切な長さを意識して編集しましょう。
音声のクオリティにも気を配る
視覚的な要素だけでなく、音声も動画の印象を大きく左右します。ノイズを抑えたクリアな音声を心がけ、BGMや効果音の音量は声の邪魔をしないよう調整しましょう。また、音声トラックを適切にミキシングすることで、動画全体の完成度が格段に上がります。
プレビューを活用して細かくチェックする
編集後は必ずプレビューで全体を確認しましょう。トランジションのつながりやテロップのタイミング、音声と映像のバランスなど、細部をチェックすることで完成度を高められます。また、スマホや他の端末で再生して確認すると、視聴者目線での仕上がりを確認できます。
見る人の視点で編集する
自分の好みだけでなく、視聴者が求めるものを意識しましょう。視聴者が「情報をすぐ理解できるか」「興味を引き続けられるか」を考えながら編集することが大切です。視聴者目線を持つことで、より魅力的な動画が完成します。
まとめ：初心者でも安心！動画編集の基本ガイド
動画編集は、「素材を整理し、見る人に価値や情報を伝える」クリエイティブな作業です。初心者でも基本を押さえれば簡単に始められます。
この記事では以下を解説しました。
- 動画編集の基本
- 動画編集は目的を明確にし、視聴者目線で考えることが重要。
- 編集の流れは「素材の取り込み」から「書き出し」まで、シンプルなステップで進められます。
- 必要なもの
- パソコン：初心者はノートPC、本格的な編集を目指すならデスクトップPCがおすすめ。
- 編集ソフト：無料ソフト（DaVinci Resolve、iMovie）や有料ソフト（Premiere Pro、Final Cut Pro）を紹介。
- 素材：無料素材サイトやAdobe Stockを活用し、著作権ルールを守る。
- スキルの活用方法
- SNSやYouTubeでの情報発信や趣味、副業、仕事に役立つ。
- 映像スキルはキャリアアップやポートフォリオ作成にも活用可能。
- 初心者の注意点
- 保存やファイル整理を徹底し、視聴者目線でシンプルな編集を心がける。
- 自分をクライアントに見立てて練習する方法も効果的。
動画編集スキルは一度身につければ、趣味から仕事まで幅広く活用できます。まずは基本を押さえ、自分のペースで楽しくスキルを磨いていきましょう！
