動画編集に挑戦してみたいけれど、パソコン作業はちょっと苦手…。
そんなあなたにピッタリなのが、Adobeが提供するマルチデバイス対応の動画編集アプリ『Premiere Rush』です。
スマホやタブレット、そしてパソコンでも直感的に動画が作れます。無料版もあります。
この記事では、Premiere Rushの便利な使い方や機能を詳しく解説します。また、お得に使う方法や、Adobeの他製品との連携についてもご紹介します。
ただ、先に言っておきますが、「動画編集を副業にしたい。」「本格的に学びたい」と思っている方にはお勧めしません。
そういう方はこの記事は飛ばして「ゼロから始める!Premiere Pro導入ガイド:後悔しないための情報まとめ」を参考にしてください。
Premiere Rushとは?
Premiere Rushは、Adobeが提供するマルチデバイス対応の動画編集アプリです。「Rush」という名前が示す通り、スピーディーで簡単に動画編集ができるのが最大の特徴です。
無料版と有料版の違い
無料版でも十分使える!
動画編集に必要な基本機能はすべて揃っています。カット、トリミング、音楽の追加、テキストの挿入といった操作を簡単に行え、作成した動画は月3回までエクスポート(書き出し)可能です。
有料版にアップグレードすると…
エクスポート回数が無制限になり、さらに多くのエフェクトやテンプレートが使えるようになります。また、クラウドストレージ容量が拡大するため、大きなプロジェクトも保存しやすくなります。
細かな違いは以下の通りです。
機能 | 無料版(スタータープラン) | 有料版 |
---|---|---|
書き出し回数 | 3回まで | 無制限 |
クラウドストレージ | 2GB | 100GB |
4K書き出し | 不可 | 可能 |
高度な音声ツール | 利用不可 | 利用可能 |
Auto Reframe | 利用不可 | 利用可能 |
高度な共有機能 | 利用不可 | 利用可能 |
アニメーションタイトル | 基本的なもののみ | 追加コンテンツ利用可能 |
グラフィックス・オーバーレイ | 基本的なもののみ | 追加コンテンツ利用可能 |
サウンドトラック・効果音 | 基本的なもののみ | 追加コンテンツ利用可能 |
デバイス間の同期 | 不可 | 可能 |
基本的な編集機能 | 利用可能 | 利用可能 |
ロイヤリティフリーオーディオ | 基本ライブラリ | 拡張ライブラリ |
Premiere Rushの特徴
直感的な操作性
画面をタップして動画を選び、スライドでカットやトリミングを行うだけ。専門的な知識がなくても、感覚的に操作できます。
SNS向けテンプレートの豊富さ
SNSごとに最適なアスペクト比を簡単に設定できます。さらに、動画の質を高める様々なテンプレートも充実。おしゃれな動画が簡単に作成できます。
クラウド連携でどこでも編集
Adobe Creative Cloudとの連携により、Rushで始めた編集を他のデバイスで続行することができます。例えば、スマホやタブレットで編集を開始し、自宅のPCでPremiere Rushを使って作業を続けることが可能です。さらに高度な編集が必要な場合は、PC版のPremiere Proにプロジェクトを引き継ぐこともできます。外出先でアイデアを形にし、自宅で仕上げを行うといったフレキシブルな作業スタイルを実現します。
豊富なエフェクトや音楽
初心者でも簡単に動画のクオリティを高められるエフェクトや音楽素材が豊富に用意されています。無料版でも利用できるテンプレートが多数あり、動画にタイトルを追加したり、BGMや効果音を使ったりするだけで、完成度の高い動画に仕上がります。
実際に使ってみよう!
まずは無料版で始めてみよう
- アプリをダウンロード
App Store(iOS)やGoogle Play(Android)で『Premiere Rush』を検索し、インストールします。 - Adobe IDでログイン
既存のAdobeアカウントでログインするか、新規登録(無料)します。 - 無料版で編集を開始
ログイン後、すぐに無料版が使える状態になります。無料版を使うために特別な操作は不要です。
具体的な使い方を画像付きで解説!
① 素材を読み込む
Premiere Rushを起動したら、「新しいプロジェクト」を選び、素材を読み込みます。今回は「カメラロール」を選択します。
スマホやタブレットに保存されている動画や写真を選択すると、自動的にタイムラインに並べられます。また、クラウドに保存しているファイルも選択可能です。プロジェクト名は任意の名前を付けます。
② 動画の並べ替えやカット
タイムラインに追加された素材は、ドラッグ&ドロップで順番を変更できます。不要な部分をカットしたい場合は、該当のクリップを選択して「ハサミアイコン」をタップし、削除したい部分を切り分けます。
③ 音楽やタイトルの追加
Premiere Rushには、アプリ内で利用できるBGMや効果音が豊富に揃っています。「オーディオ」タブを開き、好きな音楽をタイムラインに追加するだけで、動画が華やかになります。また、タイトルを追加する際は「グラフィック」タブからテンプレートを選んで適用するだけで簡単です。
オーディオの追加方法
タイトルの追加方法
④ SNS向けの動画形式に調整
SNS投稿に最適なアスペクト比に変更するには、下のメニュー一覧の中の左から3つ目をタッチして形式を選ぶだけ。縦動画や横長動画を簡単に設定できます。
⑤ エクスポートして完成!
微調整して編集が終わったら、画面右上の「エクスポート」ボタンをタップします。無料版では月3回までエクスポート可能ですが、SNS投稿に最適な形式で動画を保存することができます。
お得に使う方法:他のプランと合わせてRushを活用する
Premiere RushのみのプランだとPremiere Rushしか使えませんが、他のプランを契約するとPremiere Rushの有料版も一緒に利用することがでます。
Adobe Expressの有料版
デザインやコンテンツ作成が簡単に行えるAdobe Expressの有料版を契約すると、Premiere Rushの有料機能もセットで利用可能です。SNS用の動画や静止画を一貫して作成できるので、SNS運用をしている方におすすめです。
Premiere Pro単体プラン
Adobe Creative Cloudの「Premiere Pro単体プラン」では、Premiere Proと共にPremiere Rushの有料機能も使えます。本格的な動画編集をデスクトップで行いつつ、モバイルではRushを活用するスタイルにぴったりです。Adobe Express有料版もプランに含まれています。
Creative Cloudコンプリートプラン
PhotoshopやIllustratorなどのAdobe製品も使いたい方には、「Creative Cloudコンプリートプラン」が最適です。このプランでは、Premiere ProやRushを含むすべての製品が利用可能。デザインや動画編集全般を包括的にカバーできます。
各プランの料金と含まれるもの
料金 | Premiere Rush | Adobe Express | Premiere Pro | |
Premiere Rush | 1,078円/月 | 〇 | × | × |
Adobe Expressの有料版 | 1,180 円/月 | 〇 | 〇 | × |
Premiere Pro単体プラン | 3,280 円/月 | 〇 | 〇 | 〇 |
Creative Cloudコンプリートプラン(Adobe全製品) | 7,780 円/月 | 〇 | 〇 | 〇 |
Premiere Proとの関係:Rushを入り口に動画編集スキルを広げよう
Premiere Proとの違いは?
Premiere RushとPremiere Proは、どちらもAdobeの動画編集ツールですが、別製品であり、それぞれ役割が異なります。Premiere Rushはモバイル向けに設計された直感的な操作が特徴の初心者向けツールで、SNS向け動画や簡易的な編集に最適。
一方、Premiere Proは本格的な映像制作に対応する、デスクトップ向けのツールです。
Rushを起点にスキルを広げる
編集に慣れてくると、「もっと細かく調整したい」「本格的な映像制作に挑戦したい」という気持ちが出てくるかもしれません。そんな時、次のステップとしておすすめなのがPremiere Proです。
Proでさらに高度な編集へ
Rushに物足りなさを感じたら、Premiere Proを試してみましょう。Proでは、Rushではできない高度な編集が可能になります。
Premiere Proでできること
- 高度なカラー補正:LUTや細かな色調整で映像の雰囲気を自由にコントロール。
- 複数トラック編集:動画や音声、エフェクトを複数のトラックで管理し、複雑な構成が可能。
- 高度なエフェクト:After Effects連携やプロ仕様のトランジション・アニメーションを活用。
- キーフレーム操作:ズームやパンなどの細かい動きを自在に設定。
- 詳細なオーディオ編集:ノイズ除去やサラウンド対応など、音声を細かく調整。
- 高解像度対応:4K、8K、プロ用フォーマット(RAW動画)の編集が可能。
RushとProの連携でスムーズなステップアップ
Rushで作ったプロジェクトをPremiere Proに引き継げるため、初心者でも無理なくステップアップできます。
たとえば
- Rushで素材を整理・編集した後、Proで細かな調整や追加のエフェクトを施して完成させる。
- スマホやタブレットで編集したRushプロジェクトをクラウドを通じてPCに引き継ぎ、Proで仕上げる。
Rushを入り口にすることで、編集の基礎を押さえつつ、自分のスキルやニーズに合わせてスムーズに次のステップに進むことができます。
まとめ
Rushは、初心者でも簡単に動画編集が始められる便利なツールです。
ここでポイントをおさらいしましょう。
おさらい
- 無料版
基本機能が使え、月3回までのエクスポートが可能。まずは気軽に試せます。 - 有料版
エクスポート回数無制限、追加エフェクトやテンプレートが利用可能に。アプリ内購入のほか、「Adobe Express有料版」「Premiere Pro単体プラン」「Creative Cloudコンプリートプラン」でも利用可能です。 - Premiere Proとの関係
Rushは別製品であり、Rushの契約ではPremiere Proは利用できません。ただし、「Premiere Pro単体プラン」か「Creative Cloudコンプリートプラン」を利用すれば両方をセットで活用可能です。
Premiere RushはSNS用の短い動画作成や初心者の学習に最適で、Premiere Proと組み合わせればさらに高度な編集が可能になります。
まずはPremiere Rushの無料版をダウンロードして、その手軽さを体験してみてください!